2015年9月7日月曜日

【Azure】DBに接続

株式会社ジェニシス 技術開発事業部の遠藤 太志郎(Tacy)です。

現在はMicrosoft Azureについて連載中です。
引き続き調査を継続していきます。

DBはどうなった?

さて、前々回のWebアプリ起動にて、CakePHPの起動を行いました。

これを見ると、以下のような記述があります。


  • Your database configuration file is present.

つまるところ、Webアプリ起動時にCakePHPを選んだ時点で、勝手にDBがセットアップされているわけですね。

お手軽なことこの上ないです。
今回はこれに対して接続してみたいと思います。

SQL Databaseではない

まず最初にお断りしておかなければいけないのは、今回のテーマはWebアプリサービスで作ったDBの話です。
Azure界には別のDBもあるのです。

その名は「SQL Database」です。


コンソール画面から行くことが出来ますが、作っていないので当然無いですね。

「SQL Database」は、Microsoftが誇るデータベース「SQL Server」のクラウド版みたいなもので、MySQLとはまた別の製品なんですよ。

検証は出来ておりませんが、クラウドならではの長所はきっとあるのでしょう。
しかし、世の中の製品は、大抵は「SQL Database」なんて想定していなくて、例えば上記で登場しているPHPライブラリ「CakePHP」なんかは、MySQLを選ぶことが標準です。

つまるところ、「SQL Database」を選んでしまうと、「ライブラリが対応していない」「ライブラリの一部機能だけバグる」「そのままでは使えない」みたいなそれなりのハードルがあることが想定されます。
ゼロから気合い入れて大規模サービスを構築する場合はこれも有力選択肢として検討したいですが、今回みたいに「とりあえず初めてみよう」みたいな初期コストを安く抑える発想でスタートするプロジェクトだと、ちょっと敬遠した方が良いんじゃないかなって気がしますね。

Azureの目玉機能の一つである為、「Azure データベース」で検索すると最初に引っかかるのはこちら「SQL Database」ですが、私が今回テーマにしているのは別物ですのでお間違えなく。

設定を探せ

では、DBの接続に必要な設定情報を探していきましょう。
知らないうちに出来上がっているので自分でもどんな設定になっているか分かりません。

探していくと、ここにありました。
Webアプリコンソールの「構成」のページです。


ここの下の方に行くと「接続文字列」という項目があります。


どうやらこれのようです。

「<セキュリティ上の理由により非表示>」とあって接続文字列が非常になっていますが、すぐ上の「接続文字列の表示」をクリックすると表示されます。

厳重機密事項ではありますが、このアプリは検証用で大事なものでも無いですので、一部公開します。

  • Database=tacyA36lcaR9nz8A;Data Source=ja-cdbr-azure-west-a.cloudapp.net;User Id=bcec23b3f13af8;Password=●●●●●●

これらの意味は以下のとおり。

  • データベース名:tacyA36lcaR9nz8A
  • 接続先URL:ja-cdbr-azure-west-a.cloudapp.net
  • ユーザID:bcec23b3f13af8
  • パスワード:●●●●●●

普通ですね。
ポートとかは乗っていませんが、デフォルトということでしょう。

では、これで接続してみます。


これでOKです。
接続出来ました。

簡単ですね!!

ログインしたら既に権限もあって普通に「Create Table」とかも出来ました。

考察

以上、ハッキリ言って特に変わったことなど何も無いです。
本当にハードルが低く作られた良い出来だと思います。

これだけ簡単で互換性も高いとなると有望ですね。

例えば、現行で既に時前でMySQLを持っていますが、これがサーバ故障や負荷などで大変な問題が起きているとします。
でも、サーバ引っ越しは大事ですから、そう簡単には出来ません。

そんな時、こんな風にチョロッとMySQLのインスタンスを作り、DBだけ先行して引っ越しすることも十分可能だということです。
DB接続パラメータを切り替えるだけなら工数も少なめですし、
いつぶっ壊れるか分からないDBを持つより、この方が余程安心でしょう?

理想型は全部Azureに引っ越しですが、こんな小技で乗り切るような柔軟性もAzureにはあるのです。

終わりに

それにしてもAzureは分かり易くて助かりますね。

引き続き検証を進めていきたいと思います。

2015年8月24日月曜日

【Azure】番外編_無料試用期限が切れた

株式会社ジェニシス 技術開発事業部の遠藤 太志郎(Tacy)です。

現在はMicrosoft Azureについて連載中です。

期限切れ

さっそくですが、一ヶ月の無料評価版の期限切れの日がやってきました。

忘れてただけだろッ!!

いえいえ、意図的に切れるまで待ったのです。

「期限切れしたらどうなるんだろう?」

とビクビクしているユーザは沢山いると思いましたので。

今回は期限切れに至るまでの経緯についてご報告しようと思います。

経緯

7/22:契約

7月22日に無料試用版の契約を行いました。

この日に作業内容については過去ページ「無料評価版開始1」をご確認下さい。

8/15:警告が来る


期限切れまで一週間を切った日の翌日というロジックでしょうか?
「無料試用版 のサブスクリプションの無効化のお知らせ」というメールが届きました。

遠藤 太志郎 様

以下のサブスクリプションは期限が切れており、 2015年8月22日 に無効になります。サービスの継続利用をご希望の場合は、サブスクリプションの更新手続きをお願いいたします。

サブスクリプション名: 無料評価版

ご不明点がある場合は、弊社まで (電話番号: 0120-952-593) ご連絡いただくか、http://www.azure.microsoft.com/support にアクセスしてください。

ここは敢えて放置して様子を見ます。

8/21:最終通達


期限切れの前日に「無料試用版 のサブスクリプションの無効化のお知らせ」というメールが届きました。

遠藤 太志郎 様

以下のサブスクリプションは期限が切れており、 2015年8月22日 に無効になります。サービスの継続利用をご希望の場合は、サブスクリプションの更新手続きをお願いいたします。

サブスクリプション名: 無料評価版

ご不明点がある場合は、弊社まで (電話番号: 0120-952-593) ご連絡いただくか、http://www.azure.microsoft.com/support にアクセスしてください。

これでも放置します。

8/22:無効化

結果、ピッタリ一ヶ月後に無効化されてしまいました。

「無料試用版 の解約手続き完了のお知らせ」

遠藤太志郎 様、こんにちは

2015年8月22日に以下のサブスクリプションの解約手続きが完了しましたので、ご確認ください。

サブスクリプション名: 無料評価版

「サブスクリプション - 無料評価版 - は無効になりました」

サブスクリプションのデータは 90 日間保持され、Fri, 20 Nov 2015 02:32:53 GMT に完全に削除されます。 その前に、重要なデータは保存しておいてください。

どうやら一ヶ月が経過した段階で無効状態になり、更に90日が経過すれば完全削除となるようです。

流石に完全削除まで見届けるわけにはいきませんので、この辺りで復活させたいと思います。

さて、ここからどうやって復活するか。
今回の主題はそこになります。

サインイン

では、さっそくAzureの管理コンソールにログインします。
普通にログイン出来ましたので、一つ分かりましたね。


  • アカウントそのものが消えるわけではない。


すると、コンソールは以下のような状態になっています。


ふむ。
赤い警告マークが出てしまっていますね。

しかしやっぱり無効化されているだけで消えたわけではないようです。

警告マークをクリックすると次の画面に進みます。


無料版から有料版へのアップグレードを促されますので、指示に従って次に進みます。


アップグレードを実行します。


これでもうアップグレードが完了してしまいました。

既に有料モードに入っています。
ただし、これは従量課金制ですので、使用しなければまだ費用が発生することは無いようです。

無料は続く

こうして有料の従量課金制に入ってしまったわけですが、心配はいりません。

従量課金制の中に「無料コース」があるのです。

設定画面の「スケール」というページに進みますと、以下のような画面になりました。


無料という選択をしているうちはずっと無料です。

これは開発用の設定でして、このブログを書いている私のように一人で検証しているうちはこの無料コースでの開発で十分でしょう。

複数人で本格的に開発する場合は「共有」「BASIC」など、有料コースにシフトして行きたいですね。

詳細はこちら公式サイトをご覧下さい。



終わりに

一先ずこれで、無料期間が終わっても急に有料になってしまったりすることは無いことが確認出来ました。

まだしばらく検証を続けて、いずれはちゃんとした有料コースでサービス展開をしてみたいところですね。

2015年8月6日木曜日

【Azure】Webアプリ起動

株式会社ジェニシス 技術開発事業部の遠藤 太志郎(Tacy)です。

現在はMicrosoft Azureについて連載中です。
前回に引き続き、無料評価版にて検証を続けていきたいと思います。

アプリ新規作成

こちらが全ての基本となる管理コンソール画面です。


早速ですが、今回の検証では一番の標準であるWEBアプリの開発を行っていきたいと思います。

左のメニューからWEBアプリを選択して、WEBアプリの作成をクリックすると、このように作成メニューが出てきます。




この時、とりあえず適当にポンポンと作成してみたい気もしますが、ここで気になる項目「ギャラリーから」というのがあります。
これを選んでみましょう。

すると、ジャーン。

最初からミドルウェアやライブラリが選べる状態ではありませんか。


  • Acquia Drupal 7
  • Apache Tomcat 8
  • Better CMS
  • BlogEngine.NET
  • Bottle
  • BugNET
  • CakePHP
  • Composite C1 CMS
  • Concrete5
  • DasBlog
  • Django
  • DNN Platform
  • Drupal Commerce
  • EC-CUBE
  • Express サイト
  • Flask
  • Gallery Server Pro
  • Ghost
  • Incentive
  • Java Coffee Shop
  • Jetty
  • Joomla!
  • Kentico CMS for ASP.NET
  • Lemoon
  • MageliaWebStore (IIS 用)
  • Magento
  • MediaWiki
  • mojoPortal
  • MonoX
  • MVC フォーラム
  • nopCommerce
  • nService
  • NuData DKAN
  • OpenCart
  • Orchard CMS
  • osCommerce
  • OWA
  • phpBB
  • Piwik
  • Pligg
  • razorC.net
  • SageFrame
  • Service Gateway
  • SoNET Web Engine 4.1
  • SugarCRM
  • Umbraco CMS
  • Virto Commerce
  • WordPress

凄く沢山ありますね……。
ほぼ軒並み聞いたこともありませんが……。

でも、人によっては「あっ、これ、知ってる!!」みたいなのもあるんじゃないでしょうか。
初期セットアップがそこそこ面倒なあのライブラリも、Azureなら最初からインストール済みでスタート出来るのです。

アップデートも盛んで、今後もこのギャラリーは数を増やしていくものと推測されます。

では今回は、自分で何かアプリを作ってみようと思いますので、CakePHPを選択してみましょう。

すると以下のように作成画面に移ります。


そのまま次に進むとDBセットアップ画面へ。


あら?
MySQLしか選択肢に出てきませんね。

本当はMicrosoftのクラウド専用データベース「SQL Database」を使ってみたかったのですが、ライブラリの制約によりMySQLを選ばざるを得ないようです。
ここは残念な所ですが、CakePHPの仕様を考えると仕方無いかもしれませんね。

完成

はい、これで終わりです。もうサイトが出来上がってしまいました。
早ぇぇ~。


終わりに

と言うわけで、CakePHPの起動までなら一瞬でしたね。

ここから先はもう実装に入れるような感じがしますが、まずは着手する前に「データベースへのアクセス方法」とか「コミット方法」とか、
その辺を調査していこうと思います。

2015年7月25日土曜日

【Azure】無料評価版開始1

株式会社ジェニシス 技術開発事業部の遠藤 太志郎(Tacy)です。

現在はMicrosoft Azureについて連載中です。
前回では体験版を使ってみましたが、体験版とはちょっと隅っこをかじるだけのシロモノ。
いよいよ本格的な評価用である無料評価版のサインアップを開始していきましょう。

無料版開始


無料版の入り口はパッと見て一番目立つ所にあります。



すると、Microsoftアカウントのサインイン画面に進みます。



これを見たとき、「あれ、hotmailのアカウントが必要なのかな?」と直感で思いましたが、別にそんなことはありませんでした。
好きなメアドを自分のIDで登録して下さい。
(そもそもhotmail自体がとっくの昔にサービス終了していましたね)

次に進むのは、こちら。Azureサインアップ画面です。


この画面では個人認証を行います。
まず自分の携帯電話にコードを送って貰います。
その上でクレジットカード認証が必須です。

うっ、やだなーとは思いました。最近って流出事件が多いですからね。。。
しかし、ここはMicrosoftのブランド力を信用しましょう。

なお、「この情報は本人確認のためにのみ収集されます。」とあり、勝手に有料モードに切り替わることもありません。
「知らないうちにお金取られてた」という事態にはならないはずなので安心したいところです。(大丈夫かな???)

今は私の私物クレジットカードを使用。
早めに会社カードに差し替えたいです。

この調子で登録すると、「サブスクリプション」と呼ばれる利用開始契約が結ばれます。


これで準備は整いました。
「サービスの管理を開始する」を選んで次に進みます。

すると、最初にチュートリアルが出てきました。



早い話が、管理コンソール画面はWeb画面ですけど、まるでクライアントソフトウェアのようなリッチな操作が可能ですよ、というアピールのようです。
私の主観ですが、かなり綺麗で使い易そうです。

前に私が試してみたGoogleAppEngineと比較すると、絶対こっちの方が好印象です。
シェアの違いはこういうところにあるんですよ……。


さて、これで一先ず使用可能状態に入ったようですね。
この間、このブログを書いている時間を差っ引けば10分くらいで開始出来たと思います。

まだアカウントを作っただけですが、かなり簡単ですね。
現状、私としては以下のようか感想を抱いています。

  • 分かり易い。
  • 親切。
  • 綺麗。
  • 丁寧。

正直言いますと、クラウドって結構最近のサービスだから色々と難しい所も多いかなぁ、と思っていましたが、
Azureだとそういう印象はありませんね。

次回以降の記事に回しますが、このコンソール画面も非常に直感的に使い易くなっています。
精神的な導入ハードルは低いです。

流石はMicrosoftか、この辺りは実に洗練されたものですね。

終わりに

以上、まず今回はアカウント作成まで進みました。

次回以降はWebアプリの作成に入っていきたいと思います。

2015年7月21日火曜日

【Azure】体験版起動

株式会社ジェニシス 技術開発事業部の遠藤 太志郎(Tacy)です。

現在はMicrosoft Azureについて連載中です。
事前調査は前回までで切り上げて、そろそろアプリの作成に入っていきましょう。

無料版を探せ

まずはAzureがどんなものか、無料範囲で検証していきたいと思います。
しかし、さっそく行き詰まる所が……。
無料バージョンが複数見つかるんですよね。



それぞれ、


  • ①体験版
  • ②一ヶ月無料版
  • ③一ヶ月無料版(別リンク)


紛らわしいわ!!

何が違うかと言いますと、
①はWebAppを本当にチョチョイとお手軽に初めて見るインスタント体験版、
②③はフルパックを1ヶ月間だけ無料で出来るコースのようです。

何でこんな構成になっているのか経緯は調べようもありませんが、恐らくは過去にそれぞれ別サービスだった頃の名残だと思われます。

今でこそAzureは「App Service」という一つのサービスに統合されていますが、昔は「Web Apps」「Virtual Machine」など機能に応じて別々に展開していました。
別々だった頃にそれぞれ別々に無料プランがあった。
その名残で、①と②のように違う無料プラン、②と③のように同じものでもリンクが違う、といった状況になっているのだと私は考えています。

やっぱりAzureと言うかクラウド業界はまだまだ発展段階なのですね。

完成された技術領域でやっていると無いことも、こういう発展途上領域だと「あれっ?」っていうことが結構出てきます。
そういうのも含めて気ままにやっていきましょう。

体験版を選択

では、上記の中から、今回は体験版を選びたいと思います。

  • http://azure.microsoft.com/ja-jp/services/app-service/web/


数秒で開始できます。とのこと。実に早いですね。
Webサイトを始めるのに必要な設定が最初から揃っている所からスタート出来るのがAzureの魅力の一つです。

次に、言語を選択します。
プランは以下。

  • C#
  • 空のサイト
  • HTML5
  • Java
  • NodeJs
  • PHP
  • Python

選択した言語のランタイムが適用された状態からスタート出来るものと思われます。

しかし「HTML5」って要は単なるhtmlだろと突っ込みたくなりましたが、これはつまり、普通のホームページもAzureに引っ越ししろというアピールなのでしょう。

「単なる普通のホームページなんて、普通のレンタルサーバにFTPでファイルを置けば十分」みたいに思っている人は多いでしょうけれども、
言語を実行しない単純なホームページでも、クラウド化する価値は十分にある!!

急にアクセスが増えても落ちませんし、バージョン管理も体系化出来ますし、高度なアクセス解析機能が使用出来るようになったり。値段も安くなるんじゃないかな?
単にHTMLファイルを一個置くだけでも技術革新はあるのです。

それはさておき、今回は言語はPHPを選択したいと思います。


作成画面

PHPを選んで、Webアプリの作成を実行します。
すると、以下のように英語版の画面に飛ばされてしまいました。


クラウド界ってこのパターンが非常に多いのですが、日本語化が中途半端なのですよ。
細部に渡って細かく日本語を整備するのが面倒だから以外に理由など考えられませんが、
むしろ「プロのSEなら面倒がらずに英語くらい読めよ」の方が正論でしょう。

下の方に進むと以下の項目があります。


前の画面で選択したPHPがデフォルトでセットされています。

ここから選択肢は2つ。

  • PHP Empty Site
  • PHP Starter Site

EmptyはHello World状態、Starterはそこそこ色々取りそろえ状態からスタートです。
今回はStarterを選択します。

Create

PHP Starter Siteを選択して、Create実行!!

この直後にサインインが求められますが、サインインしてから数秒後、サイト完成ッ!! 速いッ!!


ランダム文字列みたいなURLが出ていますので開いてみますと、以下のようなサイトが出来上がっていました。
これがスターター画面なのですね。


本当に数秒でスタート出来てしまいました。

しかし、開発者の観点からですと、「これってどうやって動いているんだろう?」まで調べておかないと意味無いです。
親切なことに、このスターターサイトはGit連動しているようなので、Gitでソースを取得してみましょう。

その結果がこちら。


なるほど。
普通にPHPですね。
既にDBにも接続されており、正にスタート状態です。

ここから先は普通にソースをプッシュしていけばサイトを作っていけるというわけです。
いやぁ、便利なものですね。

終わりに

と言うわけで、難なくサイト構築まで辿り着くことが出来ました。
ちなみに上記は体験版につき、1時間しかサイトが残留しません。

本格的には一ヶ月無料版を選ぶ必要があるので、また次回からやり直しです。

しかし、体験版により開発風景の感触を掴むことは出来ましたね。
よく出来ていると思います。

スムーズにキックオフ出来たことですし、今後も頑張って行きたいです。

2015年7月8日水曜日

【Azure】ソリューションチェック2

株式会社ジェニシス 技術開発事業部の遠藤 太志郎(Tacy)です。

現在はMicrosoft Azureについて連載中です。
始めたばかりですので、今は導入部分を調査中です。

Web Appsを選択


Microsoft Azureは非常に高機能なサービスですが、前回の記事にて、一際Azureが推している六大機能についてザッと概要をさらってみました。

次はその中の機能を掘り下げていきたいと思います。

私が狙いを定めているのは「Web Apps」でして、Azureの中でも一番の代表機能。
SaaSを提供してくれるサービスです。

これについて調査をしていきます。


Web Appsの中身

では、下記URLに進んで、Web Appsの概要をチェックしてみましょう。


言語

Web Appで使用出来る言語は、今のところは以下の模様。

  • .NET
  • Java
  • PHP
  • Node.js
  • Python
  • C#
  • Ruby

ふむ。Javaエンジニアたる私としてはJavaがあれば事足りますが、それ以外にも色々あるようですね。
「Microsoftなんだから.NETなんじゃないの?」というイメージを持っておられる方もいるようですが、別にそんなことはありません。

ここで一つ困ってしまうのは、上記のページにはRubyについて全く何も載っていないのですけど、実際にはあるんです。



公式の説明サイトの更新が遅れている?
もしくは手抜き?

困りますねぇ。

まあ、GAEの調査をしている時もそんな感じでしたが。

クラウド関連って、公式にドキュメントが揃っていることを期待してしまいガチですけど、実際はそうじゃない方が主流な気がします。
自分で情報を追えない人は置いてきぼりにされるシビアな世界なのかもしれません。

DB

選択可能なDBは以下2つ。

  • SQL Database
  • My SQL

基本的にはMicrosoftの誇るデータベース「SQL Server」のクラウド版「SQL Dasabase」を選択するのが良さそうな感じですね。
せっかくのクラウドなんですから、クラウドを生かしていきましょう。

元々がLAMPP構成なアプリを移植したいなど、どうしてもという都合がある場合は「My SQL」という選択肢もあるようです。

私はDatabaseの中ではPostgresが好きなのですが、Postgresは使えません。残念です。

スケールアウト

クラウドの目玉は、負荷が高まった時にスケールアウトして処理性能を向上させることが出来る点でしょう。

しかし、そのスケールアウトには二つのやり方があります。「手動」と「自動」です。

手動というのは、その名の通り「このサイトはインスタンスを2コ立ち上げておく」「サイトの人気が出たから3コに増やす」と、管理者が任意で規模を指定するやり方です。
管理者が油断している隙にアクセスが急増するとサイトがダウンするのが欠点です。

対して自動というのは、アクセスが増えると勝手にインスタンス数も追加されるというやり方です。
管理者が何もしなくても自動で増減してくれるので落ちる心配はありませんが、急にアクセスが増えて高額使用料を請求される恐れがあるのが欠点でしょうか。

さて、Azureはと言いますと、どうやら今は両方提供してくれているようです。(昔は手動だけだった模様)

やっぱりクラウド基盤は落ちないのが売り物ですから、私は自動機能を使わせて頂きたいですね。

Gitコミット

最近はこのやり方が増えていますね。

モジュールをリリースする場合、従来のやり方だとモジュールを手動でサーバ上において、更にAPPサーバを再起動するなどの作業が必要です。
その際にオペレーションミスがあってサイトがダウンしてしまうとか、バグがあって急遽切り戻さなきゃいけないとか、そういうブルーな事態は結構あるものです。

しかし、AzureはGitに対応しています。
GitでPushしてあげれば、その瞬間にリリース完了。
逆に切り戻したい場合は履歴を戻って選択すればOK。

非常に合理的な管理が出来るわけです。

オマケ:WordPressパック

さて、私はこれから自分でサンプルアプリを作るつもりですが、上記の情報で一先ず開発に着手出来そうです。

なので私は使用しませんが、オマケで次の話も記述したいと思います。

Azureは「WordPress」に対応しています。
最初からオススメ標準セットという形で、WordPressやその他いくつかのパッケージが入った状態で準備されておりまして、クリック一発でそれらがセットアップされた状態から開発に着手出来るわけです。




このように、「自分で一から作っていく」のではなく「可能な限りAzureが用意してくれている機能を活用する形で開発する」という発想を持つことが、Azureを有効活用するポイントと言えるでしょう。

終わりに


以上で事前調査は終了としまして、次からは実際にWebアプリの起動に入っていきたいと思います。

2015年6月30日火曜日

【Azure】ソリューションチェック1

株式会社ジェニシス 技術開発事業部の遠藤 太志郎(Tacy)です。

現在はMicrosoft Azureについて連載中です。
初心者につき至らぬ部分も多いかと思いますが、最後までお付き合い下さい。

クラウドの個性とは?

さて、そもそもとしまして、クラウド基盤を使うことにどんな利点があるのか?
そう問われれば、まず出てくるのが以下の辺りでしょう。

  • 自前でサーバを持たなくて良い。
  • 保守が楽。
  • コスト効率が良い。
  • 大量アクセスにも対応可能。

まあそうなんですけどね。

しかし、世の中にはクラウド基盤は沢山あるのです。
そして大概のクラウド基盤は上記の要件を満たしています。
(満たしていないのにクラウドを騙る詐欺サービスもありますが、私はそれをクラウドとは認めません)

では、どんなクラウド基盤でも上記の要件を満たすわけだからクラウド基盤はどれを使ってもみんな同じか?
違います。
クラウド基盤には個性が存在します。

「あっちのクラウド基盤には出来ないけど、私の所の基盤なら出来るよ!!」

という要素が存在するのです。
なので、クラウドの個性を意識せずに『クラウド』と言ってしまうのは、言わば以下のような感じ。

  • DBはみんな同じじゃないの?⇒いや、SQLが使えるのは同じだけど、OracleにはあるけどMySqlには無い機能もあるよ。
  • パソコンはみんな同じじゃ無いの?⇒いや、MACとWindowsで全然違うよ。
  • 温泉ってどこも同じじゃ無いの?⇒いや、あっちは風呂入って寝るだけ。こっちはマッサージも用意してある。
  • 洗剤ってみんな同じじゃないの?⇒使ってみれば直ぐ分かるけど結構違うよ。

クラウドの個性を知らずにクラウドを始めるのは、
こいくち醤油とうすくち醤油の違いを知らずに料亭を始めるようなもの。

こんなノリじゃマトモなサービスは提供出来ないですよね?
なので、クラウドを始めるときは、まずそのクラウドの個性を知るところから始めなければなりません。

ソリューションチェック

では、Microsoft Azureにはどんな個性があるか?
そこを調査していきたいと思います。

クラウドの個性と言っても、正直な話、機能や値段、拡張性、開発効率などなど色々あり過ぎて全部は追いきれません。
このため、今回は余り深掘りはせずに、ショートスタート。
とりあえず始めるにあたっての初歩的な所から調査していきたいと思います。


まず、Azureのトップページに載っているのがこちらです。


6種類のソリューションが載っていますね。
これがAzureのイチオシする6大機能と言って差し支えないでしょう。

それぞれ解説を以下に記載します

Web Apps

Azureの代表的サービス。SaaSと呼ばれるクラウドの中でも代表的な形態の一つ。
Webアプリケーションの展開に最適なパッケージです。

「Windows Server」と「SQL Server」が最初から用意されており、開発者は自前のアプリを載せる所からスタート出来ます。
楽チンですね。

しかし、逆に言えば「Windows ServerじゃなくてLinuxがいいんだけど」「SQL ServerじゃなくてOracle使いたい」みたいな要望には対応出来ません。
最初から決まった構成で構築済みのサーバにみんなで便乗するのがSaaSですから。
制約がある反面、安く使わせて貰えるのがメリットです。

Visual Machine

Azure第二の弾丸。IaaSと呼ばれるクラウドの中でも代表的な形態の一つ。
早い話が、仮想マシンを丸ごと1コ借りるイメージでしょうか。

Linux、Oracleなど大概の要件には対応出来ますが、自分で一から構築しなければなりませんし、そこそこ値段もするのがデメリット。

それなら自分でサーバを持つのと何が違うかって?

これは仮想マシンを借りるだけですので、物理的にサーバを買う必要が無く、それだけ初期費用が安いですよね?
また、サーバが物理的に故障することもありません。
地震でデータセンターが海の底に沈んでデータが消し飛ぶ心配もしなくて良いです。
物理的制約から解放されるだけでも価値があるのです。

地震が心配なら日本のデータセンターを使うな、という一つの結論がここにあります。

(まあ、Microsoftの運営する複数のデータセンターが同時に核ミサイルの攻撃を受けたら流石に終わりでしょうが、それを言っちゃあ何も出来ません)

なお、クラウド界の王者であるAmazonAWSも似たようなサービスを提供しています。

SQL Database

Microsoftの誇るデータベース「SQL Server」とは別の話なので注意!!
「SQL Database」という、大量処理に特化したデータベースを提供して頂けるようです。

「大量負荷に対応する為には、普通のDBではなく大量処理対応型DBが必要」

この要件に対応するためのものですね。

Mache Lerning

クラウド分析の予測サービスと言う触れ込みです。

「自分のサイトにログインしているこの人は、他にどんな商品に興味があるのかな?」とか、「最近の世の中の流行キーワードは?」とか、そういうことを分析出来る機能を提供している模様です。

私はこの手のマーケティング手法は未経験者ですので敷居が高いですが、連載を続けるにつれて、これらの機能についても検証していきたいと思います。

モバイルバックエンド

スマホアプリの拠点として稼働する各種機能を備えたソリューションです。

普通のWebサイトと、スマホ向けサイトって何が違うのかって?

例えば、スマホでSNSとかを使っていると、「○○さんが投稿しました」みたいな通知が来ますよね?
あれは「プッシュ通知」と言いまして、拠点となるサーバ側から情報を送り込んでいるのですよ。

そういうスマホ特化機能が目白押しのソリューションです。

RemoteApp

Windowsを展開するMicrosoftならではの必殺技。
シンクライアントでWindowsOSを使用出来ます。

今現在、私達は自分のPCにOSを入れていますが、近い将来は一般ユーザに至るまで全部シンクラ化する可能性も十分にありますね。

終わりに

上記はAzureのトップページに載っている情報をサラッと眼を通しただけですが、それでもこれだけ豊富な機能があることに驚きです。
逆に言うと、勉強するべき要素が多いということでしょう。

これから頑張って調査を進めていきます。

最初は一番の代表サービス「Web Apps」で何かサンプルアプリを作ってみたいと思います。