2015年7月25日土曜日

【Azure】無料評価版開始1

株式会社ジェニシス 技術開発事業部の遠藤 太志郎(Tacy)です。

現在はMicrosoft Azureについて連載中です。
前回では体験版を使ってみましたが、体験版とはちょっと隅っこをかじるだけのシロモノ。
いよいよ本格的な評価用である無料評価版のサインアップを開始していきましょう。

無料版開始


無料版の入り口はパッと見て一番目立つ所にあります。



すると、Microsoftアカウントのサインイン画面に進みます。



これを見たとき、「あれ、hotmailのアカウントが必要なのかな?」と直感で思いましたが、別にそんなことはありませんでした。
好きなメアドを自分のIDで登録して下さい。
(そもそもhotmail自体がとっくの昔にサービス終了していましたね)

次に進むのは、こちら。Azureサインアップ画面です。


この画面では個人認証を行います。
まず自分の携帯電話にコードを送って貰います。
その上でクレジットカード認証が必須です。

うっ、やだなーとは思いました。最近って流出事件が多いですからね。。。
しかし、ここはMicrosoftのブランド力を信用しましょう。

なお、「この情報は本人確認のためにのみ収集されます。」とあり、勝手に有料モードに切り替わることもありません。
「知らないうちにお金取られてた」という事態にはならないはずなので安心したいところです。(大丈夫かな???)

今は私の私物クレジットカードを使用。
早めに会社カードに差し替えたいです。

この調子で登録すると、「サブスクリプション」と呼ばれる利用開始契約が結ばれます。


これで準備は整いました。
「サービスの管理を開始する」を選んで次に進みます。

すると、最初にチュートリアルが出てきました。



早い話が、管理コンソール画面はWeb画面ですけど、まるでクライアントソフトウェアのようなリッチな操作が可能ですよ、というアピールのようです。
私の主観ですが、かなり綺麗で使い易そうです。

前に私が試してみたGoogleAppEngineと比較すると、絶対こっちの方が好印象です。
シェアの違いはこういうところにあるんですよ……。


さて、これで一先ず使用可能状態に入ったようですね。
この間、このブログを書いている時間を差っ引けば10分くらいで開始出来たと思います。

まだアカウントを作っただけですが、かなり簡単ですね。
現状、私としては以下のようか感想を抱いています。

  • 分かり易い。
  • 親切。
  • 綺麗。
  • 丁寧。

正直言いますと、クラウドって結構最近のサービスだから色々と難しい所も多いかなぁ、と思っていましたが、
Azureだとそういう印象はありませんね。

次回以降の記事に回しますが、このコンソール画面も非常に直感的に使い易くなっています。
精神的な導入ハードルは低いです。

流石はMicrosoftか、この辺りは実に洗練されたものですね。

終わりに

以上、まず今回はアカウント作成まで進みました。

次回以降はWebアプリの作成に入っていきたいと思います。

2015年7月21日火曜日

【Azure】体験版起動

株式会社ジェニシス 技術開発事業部の遠藤 太志郎(Tacy)です。

現在はMicrosoft Azureについて連載中です。
事前調査は前回までで切り上げて、そろそろアプリの作成に入っていきましょう。

無料版を探せ

まずはAzureがどんなものか、無料範囲で検証していきたいと思います。
しかし、さっそく行き詰まる所が……。
無料バージョンが複数見つかるんですよね。



それぞれ、


  • ①体験版
  • ②一ヶ月無料版
  • ③一ヶ月無料版(別リンク)


紛らわしいわ!!

何が違うかと言いますと、
①はWebAppを本当にチョチョイとお手軽に初めて見るインスタント体験版、
②③はフルパックを1ヶ月間だけ無料で出来るコースのようです。

何でこんな構成になっているのか経緯は調べようもありませんが、恐らくは過去にそれぞれ別サービスだった頃の名残だと思われます。

今でこそAzureは「App Service」という一つのサービスに統合されていますが、昔は「Web Apps」「Virtual Machine」など機能に応じて別々に展開していました。
別々だった頃にそれぞれ別々に無料プランがあった。
その名残で、①と②のように違う無料プラン、②と③のように同じものでもリンクが違う、といった状況になっているのだと私は考えています。

やっぱりAzureと言うかクラウド業界はまだまだ発展段階なのですね。

完成された技術領域でやっていると無いことも、こういう発展途上領域だと「あれっ?」っていうことが結構出てきます。
そういうのも含めて気ままにやっていきましょう。

体験版を選択

では、上記の中から、今回は体験版を選びたいと思います。

  • http://azure.microsoft.com/ja-jp/services/app-service/web/


数秒で開始できます。とのこと。実に早いですね。
Webサイトを始めるのに必要な設定が最初から揃っている所からスタート出来るのがAzureの魅力の一つです。

次に、言語を選択します。
プランは以下。

  • C#
  • 空のサイト
  • HTML5
  • Java
  • NodeJs
  • PHP
  • Python

選択した言語のランタイムが適用された状態からスタート出来るものと思われます。

しかし「HTML5」って要は単なるhtmlだろと突っ込みたくなりましたが、これはつまり、普通のホームページもAzureに引っ越ししろというアピールなのでしょう。

「単なる普通のホームページなんて、普通のレンタルサーバにFTPでファイルを置けば十分」みたいに思っている人は多いでしょうけれども、
言語を実行しない単純なホームページでも、クラウド化する価値は十分にある!!

急にアクセスが増えても落ちませんし、バージョン管理も体系化出来ますし、高度なアクセス解析機能が使用出来るようになったり。値段も安くなるんじゃないかな?
単にHTMLファイルを一個置くだけでも技術革新はあるのです。

それはさておき、今回は言語はPHPを選択したいと思います。


作成画面

PHPを選んで、Webアプリの作成を実行します。
すると、以下のように英語版の画面に飛ばされてしまいました。


クラウド界ってこのパターンが非常に多いのですが、日本語化が中途半端なのですよ。
細部に渡って細かく日本語を整備するのが面倒だから以外に理由など考えられませんが、
むしろ「プロのSEなら面倒がらずに英語くらい読めよ」の方が正論でしょう。

下の方に進むと以下の項目があります。


前の画面で選択したPHPがデフォルトでセットされています。

ここから選択肢は2つ。

  • PHP Empty Site
  • PHP Starter Site

EmptyはHello World状態、Starterはそこそこ色々取りそろえ状態からスタートです。
今回はStarterを選択します。

Create

PHP Starter Siteを選択して、Create実行!!

この直後にサインインが求められますが、サインインしてから数秒後、サイト完成ッ!! 速いッ!!


ランダム文字列みたいなURLが出ていますので開いてみますと、以下のようなサイトが出来上がっていました。
これがスターター画面なのですね。


本当に数秒でスタート出来てしまいました。

しかし、開発者の観点からですと、「これってどうやって動いているんだろう?」まで調べておかないと意味無いです。
親切なことに、このスターターサイトはGit連動しているようなので、Gitでソースを取得してみましょう。

その結果がこちら。


なるほど。
普通にPHPですね。
既にDBにも接続されており、正にスタート状態です。

ここから先は普通にソースをプッシュしていけばサイトを作っていけるというわけです。
いやぁ、便利なものですね。

終わりに

と言うわけで、難なくサイト構築まで辿り着くことが出来ました。
ちなみに上記は体験版につき、1時間しかサイトが残留しません。

本格的には一ヶ月無料版を選ぶ必要があるので、また次回からやり直しです。

しかし、体験版により開発風景の感触を掴むことは出来ましたね。
よく出来ていると思います。

スムーズにキックオフ出来たことですし、今後も頑張って行きたいです。

2015年7月8日水曜日

【Azure】ソリューションチェック2

株式会社ジェニシス 技術開発事業部の遠藤 太志郎(Tacy)です。

現在はMicrosoft Azureについて連載中です。
始めたばかりですので、今は導入部分を調査中です。

Web Appsを選択


Microsoft Azureは非常に高機能なサービスですが、前回の記事にて、一際Azureが推している六大機能についてザッと概要をさらってみました。

次はその中の機能を掘り下げていきたいと思います。

私が狙いを定めているのは「Web Apps」でして、Azureの中でも一番の代表機能。
SaaSを提供してくれるサービスです。

これについて調査をしていきます。


Web Appsの中身

では、下記URLに進んで、Web Appsの概要をチェックしてみましょう。


言語

Web Appで使用出来る言語は、今のところは以下の模様。

  • .NET
  • Java
  • PHP
  • Node.js
  • Python
  • C#
  • Ruby

ふむ。Javaエンジニアたる私としてはJavaがあれば事足りますが、それ以外にも色々あるようですね。
「Microsoftなんだから.NETなんじゃないの?」というイメージを持っておられる方もいるようですが、別にそんなことはありません。

ここで一つ困ってしまうのは、上記のページにはRubyについて全く何も載っていないのですけど、実際にはあるんです。



公式の説明サイトの更新が遅れている?
もしくは手抜き?

困りますねぇ。

まあ、GAEの調査をしている時もそんな感じでしたが。

クラウド関連って、公式にドキュメントが揃っていることを期待してしまいガチですけど、実際はそうじゃない方が主流な気がします。
自分で情報を追えない人は置いてきぼりにされるシビアな世界なのかもしれません。

DB

選択可能なDBは以下2つ。

  • SQL Database
  • My SQL

基本的にはMicrosoftの誇るデータベース「SQL Server」のクラウド版「SQL Dasabase」を選択するのが良さそうな感じですね。
せっかくのクラウドなんですから、クラウドを生かしていきましょう。

元々がLAMPP構成なアプリを移植したいなど、どうしてもという都合がある場合は「My SQL」という選択肢もあるようです。

私はDatabaseの中ではPostgresが好きなのですが、Postgresは使えません。残念です。

スケールアウト

クラウドの目玉は、負荷が高まった時にスケールアウトして処理性能を向上させることが出来る点でしょう。

しかし、そのスケールアウトには二つのやり方があります。「手動」と「自動」です。

手動というのは、その名の通り「このサイトはインスタンスを2コ立ち上げておく」「サイトの人気が出たから3コに増やす」と、管理者が任意で規模を指定するやり方です。
管理者が油断している隙にアクセスが急増するとサイトがダウンするのが欠点です。

対して自動というのは、アクセスが増えると勝手にインスタンス数も追加されるというやり方です。
管理者が何もしなくても自動で増減してくれるので落ちる心配はありませんが、急にアクセスが増えて高額使用料を請求される恐れがあるのが欠点でしょうか。

さて、Azureはと言いますと、どうやら今は両方提供してくれているようです。(昔は手動だけだった模様)

やっぱりクラウド基盤は落ちないのが売り物ですから、私は自動機能を使わせて頂きたいですね。

Gitコミット

最近はこのやり方が増えていますね。

モジュールをリリースする場合、従来のやり方だとモジュールを手動でサーバ上において、更にAPPサーバを再起動するなどの作業が必要です。
その際にオペレーションミスがあってサイトがダウンしてしまうとか、バグがあって急遽切り戻さなきゃいけないとか、そういうブルーな事態は結構あるものです。

しかし、AzureはGitに対応しています。
GitでPushしてあげれば、その瞬間にリリース完了。
逆に切り戻したい場合は履歴を戻って選択すればOK。

非常に合理的な管理が出来るわけです。

オマケ:WordPressパック

さて、私はこれから自分でサンプルアプリを作るつもりですが、上記の情報で一先ず開発に着手出来そうです。

なので私は使用しませんが、オマケで次の話も記述したいと思います。

Azureは「WordPress」に対応しています。
最初からオススメ標準セットという形で、WordPressやその他いくつかのパッケージが入った状態で準備されておりまして、クリック一発でそれらがセットアップされた状態から開発に着手出来るわけです。




このように、「自分で一から作っていく」のではなく「可能な限りAzureが用意してくれている機能を活用する形で開発する」という発想を持つことが、Azureを有効活用するポイントと言えるでしょう。

終わりに


以上で事前調査は終了としまして、次からは実際にWebアプリの起動に入っていきたいと思います。