現在はモックツール「JMockit」の使い方をご紹介しています。
今回はコンストラクタの差し替えです。
コンストラクタの差し替え
前回は「メソッドを丸ごと差し替え」を行いましたが、今回はその延長線で「コンストラクタ」の差し替えです。
コンストラクタは普通のメソッドとは違うということか、他のモックツールを見てもコンストラクタには非対応ということが多いようです。
しかしコンストラクタのモック化を必要とするシチュエーションも少なからずあるもの。
例えば、バッチの開発。偶に見るのですが、コンストラクタで環境設定ファイルを読み込む作りになっていることがあるのです。
しかも、前もって用意されている正規の環境設定ファイルは本番実行用で、テストの時はテスト用ファイルを読み込まなければならない、という場合も結構あります。
しすれmそういう現場では必ず以下のような会話で盛り上がります。
「あれ? テストが動かないぞ?? どうなってんの???」⇒「設定ファイルの差し替えを忘れてるんですよ」
これを何回でも繰り返すのが人間というものです。どの現場に行っても100%コレでした。
というわけで、ファイルの差し替えとか設定値の切り替えとか、そういう作業はJMockitを使ってテストソースの中に埋め込んでおく方が楽です。
ぜひ使ってみてください。
では、JMockitにおけるコンストラクタ差し替えの記述方法をご紹介しましょう。
まず、サンプルとして以下のようなコンストラクタを含んだクラスを作成します。
public class ConstructorSample { public ConstructorSample() { System.out.println("★コンストラクタ処理★"); } }
サンプルですのでprintlnのみの処理ですが、本番ではここで色々処理しているという想定です。
これに対し、テストソースの方は以下のように書きます。
public class ConstructorSampleTest { @Test public void test() { new MockUp<ConstructorSample>() { @Mock void $init() { System.out.println("★コンストラクタ差し替え★"); } }; new ConstructorSample(); } }
コンストラクタの場合はメソッド名の指定が普通には指定できませんので、『$init』という特殊記号を使うわけです。
書き方の要領は前回と全く同じですので、『$init』を使うのだということを知っていれば簡単に使うことが出来るでしょう。
終わりに
JMockitは高機能なライブラリなので連載が長引きましたが、
今日までの記事で殆どのケースに対応可能だと思います。
次回は最終回、JMockit開発を支援するEclipseプラグインをご紹介します。
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