前回までのAzureの調査を行って参りましたが、結局の所、Azureは普通の開発と特に変わりなく開発出来るということが分かってしまいました。
なので、後はAzureのメニューの中で用意されているお好きな製品をどうぞ、ということになるわけですが……。
これからしばらくはいくつか製品を見ていきたいと思います。
Azure標準製品
過去にも触れましたが、AzureのWebアプリには標準で多数のライブラリが揃っています。基本的にはこの中から選んでいくのがAzureのポイントでしょう。
クラウドの利点の一つは、スタートが早いことです。
普通だったら、サーバを買って、OSをインストールして、DBをインストールして、使いたい製品をインストールして、他にもあれこれ。
それで漸く起動するWebアプリがボタン一個で起動する。
早い。
「インフラ+アプリのセット販売」
それがクラウドの中でも「SaaS」と呼ばれる形態の特徴でしょう。
なので、セット販売されているカタログの中から製品を選ぶのは当然です。
逆にカタログに無いマイナーなアプリを使いたい場合は「IaaS」と呼ばれる形態のクラウドサービスを使用する必要があります。
ともかく、AzureWebアプリケーションを使っていく以上、その中にある「ライブラリ」の中から好みの製品を選ぶ必要があります。
2015年10月現在では以下のメニューが取りそろえられております。
- Acquia Drupal 7
- Apache Tomcat 8
- Better CMS
- BlogEngine.NET
- Bottle
- BugNET
- CakePHP
- Composite C1 CMS
- Concrete5
- DasBlog
- Django
- DNN Platform
- Drupal Commerce
- EC-CUBE
- Express サイト
- Flask
- Gallery Server Pro
- Ghost
- Incentive
- Java Coffee Shop
- Jetty
- Joomla!
- Kentico CMS for ASP.NET
- Lemoon
- MageliaWebStore (IIS 用)
- Magento
- MediaWiki
- mojoPortal
- MonoX
- MVC フォーラム
- nopCommerce
- nService
- NuData DKAN
- OpenCart
- Orchard CMS
- osCommerce
- OWA
- phpBB
- Piwik
- Pligg
- razorC.net
- SageFrame
- Service Gateway
- SoNET Web Engine 4.1
- SugarCRM
- Umbraco CMS
- Virto Commerce
- WordPress
さて、この中から試しにめぼしい製品を一つ…・・。
まずは「SugarCRM」から行ってみたいと思います。
SugarCRMとは
SugarCRMとは、アメリカで開発されている顧客管理システムです。
取引先の住所、電話番号、メールアドレスなどの情報管理に始まり、メールを一斉送信したり、営業活動支援ツールが入っていたり、
まあ色々と製品独特の高機能なものが入っています。
なぜ私がSugarCRMを選んだかと言いますと、我が社の社内に既にそれがあるからです。
ただし、社内からしか閲覧出来ず、SugarCRMのフルパワーを発揮しているとは到底言い難いでしょう。
しかしクラウド基盤Azureに載せれば社外のどこからでもアクセス出来るようになるはずです。
一方、セキュリティ要件も重要ですので、検証が必要……。
と言うわけで、弊社営業のお手伝いとAzureの技術調査を兼ねまして、AzureでSugarCRMを使っていく連載を始めたいと思います。
終わりに
では、来週はさっそSugarCRMを起動していきたいと思います。顧客管理システム導入というのは、基本的に高いです。
小さい会社だとコストパフォーマンスも鑑みて、顧客管理をエクセルとかでやっているところも多いと思います。
しかし、AzureでSugarCRMを展開する方式であれば凄く安い値段で運営出来ることでしょう。
そのように、顧客管理システムを導入したいけれども及び腰でいる方々のお役に立てる連載にしていきたいと思います。