只今、私の現場ではこのブログを参考資料としてJUnit開発を進行中です。
現場で使っているうちに、もっと便利な機能も見つかってきましたので、その補強連載中です。
固定じゃ対応出来ないことも
さて、この連載のテーマである「DbUnit」は、DBのレコードと位置づける定義XML「データセット」を前もって用意しておきます。その「データセット」の内容をDBに初期登録して環境をセットアップする。
もしくは、検索結果がその「データセット」と同じである事を以て、正常を確認する。
そういう使い方なわけです。
この「データセット」は、基本は固定なのです。
固定値を「データセット」として定義しておくというのが基本的な使い方です。
しかし、場合によっては「固定値」では都合が悪いことも。。。
例えば、「本日から7日以内に作成されたレコードを検索する」のテストを行いたい場合、
もちろん「テストを実行する本日から7日以内」のレコードをセットアップしなければなりません。
でも、「本日」の定義は毎日変わっていってしまいますよね?
だから、投入するデータセットは固定では対応出来ません。
「本日から7日以内」に相当する時間部分のカラムだけは動的にセットする必要がある。
こういう需要なわけです。
他の需要を言いますと、「テスト毎にちょっとしか定義に差が無いのに、毎回似たようなデータセットを作るのが面倒!!」というケースでしょうか?
これは気持ちは理解できますが、積極的にはオススメ出来ないですね。
データセットを動的にしてしまいますと、テストケース自体にバグが潜在してしまうリスクが発生してしまいますから。
余りにデータセットが増えすぎてゴジャゴジャになってしまうという場合は一考するのもありですが、基本は固定データセットで行うべきかと思います。
ReplacementDataset
では本題の動的対応の解説です。この機能は、DbUnitでは「ReplacementDataset」というクラスで実現出来ます。
「Replace」という名前の通り、この機能は置換です。
前もってダミーの値をデータセットにセットしておいて、後で置換する。
こういう戦術なわけです。
まず、普通のデータセットを見てみましょう。
<dataset> <shohin id="111" shohin_name="テスト商品" create_at="2013-01-20" /> </dataset>
これをセットアップするJavaソースはこちら。
// データセットの取得 IDataSet dataset = new FlatXmlDataSetBuilder().build(new FileInputStream("src/test/resource/jp/co/net/genesis/entity/商品_登録数3.xml")); // セットアップ実行 DatabaseOperation.CLEAN_INSERT.execute(connection, dataset);
この基本セットアップ機能自体の解説については、過去の連載をご確認下さい。
さて、今回は、この「create_at」の時間が固定では困る、という話です。
ここを何でもいいのでダミーに差し替えます。
<dataset> <shohin id="111" shohin_name="テスト商品" create_at="[-7day]" /> </dataset>
[-7day]の部分がダミー値です。
「文字列置換」ですから、特にコーディング規約はありません。分かればOKです。
ただ、分かり易いように、必ず本日にしたいカラムは[TODAY]、必ず一週間前にしたいカラムは[-7day]といった自主ルールを作っておくと
可読性が高まって便利かと思います。
そして、これをセットアップするJavaソースはこちら。
// データセットの取得 IDataSet dataset = new FlatXmlDataSetBuilder().build(new FileInputStream("src/test/resource/jp/co/net/genesis/entity/商品_登録数3.xml")); // リプレース ReplacementDataSet expectedDataSet = new ReplacementDataSet(dataset); expectedDataSet.addReplacementObject("[-7day]","2014-05-11" ); // セットアップ実行 DatabaseOperation.CLEAN_INSERT.execute(connection, expectedDataSet);
以下の部分が置換実行の箇所です。
- expectedDataSet.addReplacementObject("[-7day]","2014-05-11" );
まあ、何てことは無い、普通の置換ですね。
このサンプルでは分かり易いように「"2014-05-11"」と固定値で置換していますが、
実際の現場では、この日付文字列を動的にセットするようにロジックを組めばいいわけです。
くれぐれも「日付文字列を動的にセットするロジックがバグっていた」というオチが無いようにお気をつけを。
ちなみに、上のサンプルは「セットアップレコードの置換」の内容になっていますが、
「SQLで登録結果を確認する為のデータセットの置換」も全く同じやり方でOKです。
テスト対象のSQLでレコードを作成して、そのレコードの「作成日付が本日日付になっていることの確認」みたいな時に使うと良いでしょう。
終わりに
ひとまず、現場で新しく上がったJUnit関連の要望はこの辺りでフォロー完了です。また何か新情報を見つけたら追加記載します。
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