長く続いた「JMockit」の記事も本日が最終回です。
JMockitは非常に多機能なライブラリなので他にもまだまだ機能はあるのですが、大抵の開発ならば前回までの内容で対応出来ると思います。
何回か使ってみて、『もっとこういう機能が無いかな?』という状況になった時、改めて探してみるのが良いかと思います。
さて、最後はチラッと小ネタをご紹介します。
Eclipseプラグイン
JMockitには、Eclipse上での入力を支援してくれるプラグインがあるようです。
導入すると、「ctr + スペース」で以下のように入力候補が出てくるようになります。
他にも、「書き間違えている場合に赤くエラーを出す機能」「テスト対象になっているメインソースのジャンプする機能」などがついています。
別に導入必須という程の大した機能ではありませんが、こうした「ちょっと便利な機能」も忘れず押さえておくことで、日頃の開発効率を高めていくようにしたいものですね。
これからのJMockit~JMockit2~
何と、Googleの開発サイトでは「JMockit2」の開発が始まっているらしいです。
まだ開発途中ですが、『JMockit1とは違う視点から、もっとシンプルで優れたモックライブラリを作る!!』との触れ込みです。
現時点で十分に優れたライブラリかと思いますが、確かに調べていて少し難しいと感じることもあり、「シンプルさ」にはまだ改善の余地があるのかもしれません。
完成がいつになるかは分かりませんが、Java単体開発者としては耳寄りな状況として要チェックです。
首を長くして完成を待ちたいと思います。
終わりに
これにてJMockitの連載は終了です。
連載を終えるに辺り、JMockitに関する所感を述べるならば、上にもありますが「結構難しい!!」ですね。
そもそも、モックという発想自体が黒魔術ですので、何年もJava開発を行って基本を押さえている技術者ならば兎も角、経験の浅い人が触ったら混乱することになると思います。
また、『チームの全員がJMockitに精通している』という超精鋭チームを用意することも至難でしょう。
というわけで、「せっかく覚えたJMockitだ。ぜひ使いたい!!」という流行る気持ちは押さえて、
- モックを使わなくてもテスト出来るクラス設計にする。
- どうしても必要な例外部分だけ、JMockitを使用する。
といった程度の水準で導入するのが一番現実的ではないでしょうか。
例えば「正常系は普通にテストする。異常系はJMockitを使う」など、開発指針のレベルで適切な運用方法を考える所からがJMockitの始まりかと思います。
以上でJMockitの連載を終わります。
ご愛読ありがとうございました。